2021.04.08

“働き”なのに”働かない” – 働きアリの法則の意味や使い方

今回は『働きアリの法則』についての話です。

先日Twitterでこんなツイートを見ました。

在宅ワークの影響で会社が働きアリの法則みたいになった

これ意味わかりますか?
分かった人はきっとこの記事を読まなくても大丈夫かなって思います。
でもせっかくなので読んでください。

働きアリの法則は名前にあるように”アリ”の話です。
アリの話なんですが、その内容は人間社会に似てるところがあったりして意外と興味深いものになってるので暇潰しにどうぞ。



働きアリの法則とは

働きアリの法則は別名「2:6:2の法則」と言われるアリの習性を示した法則です。
その内容はシンプルでこんな感じ。

(1).働きアリの集団は以下の状況で構成されている
・2割の良く働くアリ
・6割の普通に働くアリ
・2割の働かないアリ

(2).集団をどう分けても新しい集団の中で(1)の構成を作る

ちなみに「働きアリ」はアリの中でも餌の調達や子育てを役割にしているアリを指す言葉です。
女王アリ、兵隊アリ、働きアリ、みたいな言葉の並びですね。

働きアリの法則は言ってもアリの話なので、押さえておきたいポイントは多くないですが、補足と合わせて少しだけ。

8割が働けば巣は維持できる 働きアリの法則は常に2:6:2の状態を作るアリの習性を指したものです。

別名にもある「2:6:2」と言う割合を見て
「この割合に重要な何かがあるのでは?」
とか勘ぐりたくなりますが、調べた限り全然何もありませんでした。

働きアリの法則が使われる場面の多くでは、
「2割の良く働くアリ」「6割の普通に働くアリ」は一緒くたに考えらえて、
「8割の働くアリ」として見られることがほとんどです。

なので「アリの巣って8割のアリが働けば大丈夫なんだ~」くらいに抑えておけば問題ないでしょう。

2割の働かない存在 むしろ重要なのは割合よりも2割の働かないアリの存在です。

働きアリはその習性から、こんな状況も生まれます。

「8割の働くアリ」と「2割の働かないアリ」をそれぞれ分けた時
「8割の働くアリ」の中から2割が働かなくなる
「2割の働かないアリ」の中から8割が働きだす

ここから分かることは、
「働き者のアリは常に働き者」であることはなく、
「働かないアリは絶対働かない」と言うことでもないこと。

理由はさておき必ず2割が働かないんです。

何でですかね??

ってところを考えるのが働きアリの法則の面白さであり、重要なところと言えるでしょう。

働きアリの法則の活用場面

働きアリの法則の使われ方をいくつか紹介します。
アリの話だからってアリ好きのオフ会でしか使えないってことは無いんですよ。

組織状況の比喩

冒頭のような会社だったりの組織状況をネガティブに比喩する表現として使われます。

これは組織の中の人を「優秀」「普通」「イマイチ」で評価した場合の割合が、おおよそ2:6:2に近くなることからの使われ方です。
あとはどんな組織にも、この人いなくても大丈夫じゃない?って人は一定数いるよねって感じで使ったりします。

ただ、あくまでも表現方法としての使い方なので
「イマイチ」=「無能」ではないので注意しましょう。

「イマイチ」って考えれば考えるほどに曖昧な言葉だと思うわけです。

相対評価が前提 「仕事できない・しない人」にも能力不足でそうなった人や、素直に怠け者だったり色々です。
でも、だったら全員が優秀なら平和なのかって言うとそうでもありません。

例えばノルマのある仕事で、全員がクリアしているのに順位決めをすると最下位が生まれます。
ノルマを達成するだけの能力はあるのに「最下位」のレッテルが「仕事できない人」をイメージさせてしまうわけです。
これはイカンでしょ。

不適切な扱いや必要以上のプレッシャーは自信を無くさせたり、モチベーションを下げることにも繋がるので注意したいところですね。

「イマイチ」も場所を変えれば「優秀」になる 上の例みたいに相対評価がゆえにイマイチ認定された人も、場所を変えれば途端に「優秀」になることもあります。

例えば偏差値60の学校で成績最下位だったとしても、偏差値40の学校ならおそらく成績上位になれます。

人が成長・活躍できる場所は1か所ではありません。
なにくそ精神で頑張れる人もいれば、潰れてしまう人もいます。
辛い状況に自分を腐らせるくらいなら違う場所で活動する方が前向きだと思いませんか?

組織強化での参考

主に会社だったりの管理職向けに、今のメンバーで組織力アップを目指すにはみたいなテーマで登場します。

お金で解決する前に、まずは今いる人が上手く機能しているかを見直して改善を目指すみたいな考えですね。

意欲が高い仕事を任せる ネックになっているのが人だと判断した場合に
仕事への関心や抱えている問題を聞いてみたり、
それが教育やサポートで改善できるのか考えてみたり。

そうやって個々の能力を最大限に引き出せる環境を用意することで、強い組織を作ろうって言う前向きなテーマです。

成果が出ない仕事を永遠してもらうくらいなら、いっそ違う仕事を任せてみた方が思わぬ収穫があるかもしれません。
違う仕事に最初は成果が出なかったとしても、もともと成果が乏しかったなら大差はないはず、一考の余地ありですよ。

適材適所を考える 実は短距離走が得意だった人に長距離をお願いしてたなら勿体ないです。
ヒョロヒョロが力仕事してて、ムキムキが電卓たたいてたら何か違和感あります。
土地勘ない人のお使い頼むより、知ってる人にお願いした方が早いわけですよ。

例えが合ってるか自信ないですけど、要するに適材適所を考えれば生産性が上がるかもって話です。

あと適材適所って言葉、なんかカッコいいですよね。

人の集まりは2:6:2な理論

番外編チックにどこかのサイトで見かけた「なるほど~この考え面白い!」って思った活用方法です。

どんな人の集まりも2:6:2になるって前提の話ですが、そうした場合に自分の周りにいる人はこんな感じで構成されています。

・2割は慕ってくれている人
・6割は何とも思ってない人
・2割はよく思ってない人

明らかに自分のことを良く思ってない人がいたとして、
「何で嫌われてるのかな…」
「気に障ることしちゃったのかな…」
とか、必要以上に気にしすぎるとメンタルやられちゃいますよね。

自分を慕ってくれる人を大事にする どれだけ普段の行動を注意してても自然の摂理で2割は自分を良く思わない人がいるんです。
これは抗いようのない森羅万象の理なのです。

だからそう言う人は気にしなくていいし、そこに意識を持っていかれるくらいなら自分を慕ってくれてる2割の人たちを大切にしたほうがきっと幸せなんですよね。

この考えはなかなか無理のある理論だとは思います。
でも、私は好きですよ。

働かないアリの理由

働きアリの法則を活用する考えのベースには、2割の働かないアリは「理由は何であれ仕事をしない」ネガティブな要素として扱われています。

でも実際はそうではありません。

研究の結果から働かないアリは「休憩」していると言うことが分かったんです。

サボってんじゃないんですよ、仕事がないわけじゃないんですよ。
次の仕事を頑張るために休憩してたんですって。

反応閾値が高くなると休憩する 働きアリは反応閾値(はんのういきち)と呼ばれる「腰の重さ」が高いアリから順に休憩しています。

疲労だったりストレスだったり、何らかの理由から腰が重たくなったアリを全体の2割休ませながら、仕事をローテーションしているそうです。

人間も
「恋人にフラれた」
「財布落とした」
とか疲労以外にも仕事に身が入らなくなることあったりしますが、アリの世界でも似たようなことあるんですかね?

全員が働くと巣が滅ぶ 会社員とかだと基本的に1日8時間労働みたいな決まりの中で、足並み揃えて仕事やプライベートな時間を確保します。

アリもそうしたらいいのにって思うかもしれませんが、研究ではアリが一斉に働くと巣が滅ぶと言うシミュレーション結果が出たそうです。

もし全員が同時に働くと一時的な成果は上がりますが、全員が同時に疲労をため、最終的には巣に必要な労働力が確保できなくなって滅ぶのだとか。
そうならないために常に2割が休憩して、巣の労働力を一定に保つ必要があるそうです。

さいごに

アリに限ったことではないですが、生き物ってそれぞれに独自のルールや習慣があって、それを試行錯誤しながら作ったと思うとロマンを感じますね。

ちなみにアリって世界に1京匹ほどいるそうで、その重量は人間の総重量とほぼ同じなんだそうです。
ビックリしません?