1度きりの人生、カッコよく生きたいし、失敗はしたくないと思うわけです。
その為には何が必要か。
愛?勇気?友達?
そう、合理的な思考です。
かなり強引な導入ですが、今回はその合理的な考えの難しさについてのお話となってます。
ちなみに2つお話を紹介しますが、正解や最適解が用意されているものではないので人によってはモヤっとするかもしれません。
特に解説も用意していないので、ただ興味深い話があるよ~くらいの感じの紹介です。
悪しからず。
合理的とは
まず合理的はこんな意味です。
(2).能率的。
そのまんまの意味ですね。
(2)能率的は少し聞き馴染みがないかもしれませんが、特に今回フォーカスを当てたい箇所でもないので無視してもらって構いません。
意味としては一定期間内での出来高。
例えば、1時間で10枚の資料整理が出来る人がコツを掴んで15枚処理出来る様になったとしたら、それは能率が上がったと言えるのです。
効率と意味が似ていますが、効率は結果に対するコストの意味合いが強く、ニュアンスが違うので注意しましょう。
囚人のジレンマ
囚人のジレンマは、集団の中で協力しない事が個人の最大の利益になるが、集団としては望ましくない結果が生まれてしまうジレンマを説明する例え話です。
本来であれば2人は懲役5年ずつになるところ、今のままでは警察が証拠不十分の為、懲役2年となります。
そこで警察は2人を完全に分断した上で、以下の様な取引をそれぞれに持ちかけました。
・今のまま2人が黙秘し続けたら懲役2年になる
・もし自白すれば懲役をなしにする、ただし相方は懲役10年となる
・2人とも自白した場合は懲役5年になる
どうでしょう、アナタは「黙秘」「自白」どちらを選択しますか?
囚人のジレンマで考えられるパターンは4つ。
(1).お互いに「黙秘」して懲役2年
(2).お互いが「自白」して懲役5年
(3).自分は「自白」で相方が「黙秘」して懲役0年
(4).自分は「黙秘」で相方が「自白」して懲役10年
いずれのパターンも懲役年数が変わる良く出来たお話。
合理的な選択は黙秘
囚人のジレンマで最も合理的かつ理想的なのはお互いが黙秘する事です。
その他のパターンでは懲役年数の合計が10年になりますが、お互いが黙秘だと合計4年で済みます。
圧倒的にお得ですね。
この計算は難しいものではないので、(1)になる事を期待して黙秘する事がベターでしょう。
ただし、黙秘には大きなリスクである1人で懲役10年の可能性が残ります。
この可能性を消すには「自白」が必要になりますが、それは相方を裏切ると言う事になるのです。
さらに「自白」すると懲役無しの可能性まで出てきます。
悪魔の囁きどころか、悪魔の合唱コンクールみたいなものです。
個人を優先する事が最大のリスクを排除し、最大の利益の可能性を残す。
相方を裏切るので後味は悪いですが、個人で見ると最高の選択になりうるヤバイ話です。
恐ろしい。
公共財ゲーム
公共財ゲームは囚人のジレンマ同様に、協力しない事が個人の最大の利益に繋がる状況を作り、行動を観察する為のゲームです。
囚人のジレンマの多人数版みたいな感じ。
ちなみに、話に出てくる金額やルールは色々あるので興味があれば他のサイトも調べてみてください。
4人の真ん中には箱があり、参加者は好きな金額を入れる事ができます。
集まった金額は倍になり均等に4人に分配され、最終的に手元のある金額は参加者のものとなります。
さて、アナタはいくら出資するでしょうか?
合理的な選択は全額出資
このルールで最も合理的かつ理想的なのは全員が全額出資する事です。
そうすれば全員が倍の80ドルを手に入れる事ができるのです。
誰も損せず平等な利益を得て、とても平和的ですね。
しかし懸念すべきはフリーライダー(タダ乗り)の存在。
公共財ゲームにおけるフリーライダーは出資しない(出資が少ない)人の事です。
このルール、最大の利益を狙う場合は「出資しない」選択になります。
全員が全額出資の場合は1人80ドルとなりますが、1人に限り出資をしなかった場合は最大で100ドル得る事が出来ます。
4人もいれば1人くらい自分至上主義者みたいな人がいるかもしれないし、何より初対面で信用もありません。
全額出資を躊躇には十分な理由ですね。
ちなみに公共財ゲームは様々なルールがあるので詳しくは書けませんが、今回のルールだと30ドル前後の出資が平均になるそうです。
そして賢い人やお金持ちほど全額出資するのだとか。
さいごに
今回はゲーム理論と呼ばれる話の中で代表的なものを2つ紹介しました。
記事を書きながら自分でもモヤっとした気持ちになったので今夜は眠りが浅くなりそうです。
囚人のジレンマを「誰が相方なら裏切るかなー?」とか考えてたら性格悪くなりそうですが、地味に面白かったですよ。
オススメしませんけどね。